Claes Johanson によって開発されたオープンソースのハイブリッドシンセサイザープラグイン「Surge XT」をご紹介します。
詳細はこちら:https://surge-synthesizer.github.io/
Surge XT の特徴
Surge XT は、クリエイターの Claes Johanson によって開発されたオープンソースのシンセサイザープラグインです。
オープンソースなため有志の方々によって今でもプラグインがアップデートされており、非常に多機能なシンセサイザーとなっています。
大容量のプリセット
2779 種類のパッチと、 614 種類のウェーブテーブルが搭載されています。
カテゴリ別にパッチを検索することができるため、シンセの音作りが苦手な方でもすぐに音源として使用可能。
マウスホイールクリックすることでランダムなパッチを選択することもできるため、なにか新しいアイデアが必要なときにランダム機能を使ってインスピレーションを高めるのにも活用できます。
オリジナルのパッチを配布しているサードパーティも多いため、プロが制作したパッチを使ってみたい方は探してみるのも良いでしょう。
Surge XT の使い方
シーン
Surge XT には、A と B の二つのシーンが用意されており、それぞれで個々に音作りをすることができます。
以下の Mode を選択することで、A と B を鍵盤ごとに分割して使用したり、 A と B を同時に鳴らすことも可能。
- Single : 選択中のシーンの音を鳴らします。
- Key Split : 音の高さを指定して A と B の音色を使い分けることができます。
- Chan Split : チャンネルに応じて A と B の切り替えが可能です。
- Dual : A と B の音を同時に鳴らします。
オシレーター
Surge XT では、3つのオシレーターから生成される波形をかけ合わせることで音作りを行います。上部の 1 ~ 3 ボタンを押下することで、それぞれのオシレーターにパラメーターを設定することが可能です。
オシレーターのアルゴリズムは、Classic、Modern、Wavetable、Window、Sine、FM2、FM3、String、Twist、Alias、S&H Noise、Audio Input とかなり多機能。
パラメーターで調整した音の変化も波形モニターで視覚的にわかるようになっており非常に便利。
サウンドシェイピング
画面中央にあるサウンドシェイピング部分では、オシレーターで作り出した音にフィルターやエンベロープ等を掛けることで、音色を自在に変化させることが可能です。
Filter Configuration 部分では、オシレーターとフィルターをどのように接続するかを設定できます。
フィルターは一般的なフィルタープラグインと同様に、用意された様々なタイプや、カットオフ、レゾナンスなどのパラメーターを設定することで好みのフィルターを掛けることができます。
Surge XT の特徴となる機能が、Waveshaper 機能。
43 種類ある波形データの中から一つを選び、右のスライダーでドライブする量を調整することで、オシレーターで生成された音に波形を付与できます。
暖かみのあるサチュレーターや、リードシンセに使える強力な倍音まで、様々な波形データが付与可能です。
Filter Analysis ウィンドウを開くことで、フィルターの波形を見ることも可能。
モジュレーション/ルーティング
ベロシティやピッチベンド、LFO などによって音を変化させたい場合は、このモジュレーション/ルーティング部分で行います。
List の中にあるそれぞれのパラメーターをオシレーターやフィルター等のパラメーターにドラッグ&ドロップすることで、モジュレーターとパラメーターを連動させることが可能です。
例えば、List の中にある Velocity を Volume パラメーターにドラッグ&ドロップすることで、鍵盤を叩く強さに応じて音量を変化させることが可能。
エフェクター
Surge XT には多くのエフェクターが搭載されています。
エフェクトを掛ける順番も視覚的に設定可能で、リバーブなどに使える Sends や、A と B 両方のシーンに適用される Global FX も用意されています
まとめ
楽曲の全トラックを Surge XT のみで制作可能なくらい、音作りの幅が広い高クオリティなシンセサイザーです。
機能的には有料プラグインと遜色ないこのプラグインが、オープンソースで配布されているのは有り難い!
無料ダウンロードは以下のリンクから!